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代表理事からの言葉

 

[ 日本トラウムハイム協会Japan Traumheim Associationについて ]

私は日本の獣医師免許は持っていますが、ずっとドイツで仕事をしてきたので日本のペットの事はほとんど知りませんでした。しかし日本でドイツの動物愛護についての講演を行なう機会が増えてくるにつれ、日本で殺処分される犬猫の頭数が当時36万頭にものぼり、命がお金で売り買いされている日本の現状を知り、驚きとともに、これはどうにかしなくてはいけない、という気持ちが大きくなっていきました。

犬猫と共に暮らす事でお年寄りの生活は豊かになり、認知症の進行を遅らす事は医学的に証明されています。たくさんのお年寄りが犬猫と一緒に生活したいけれど、飼育していく環境や自信が無く、あきらめている人も多くいます。特別養護老人ホームでは犬猫の効用は理解しているけれど、犬猫が高齢になると、特に終末期を迎えると世話が大変になるため、犬猫を飼育する事をためらっている施設も多く有ります。

また、自閉症などの障害を持つ若者達については、彼らが今の日本の社会で自立していく事は困難であると思われます。自立する為には彼らに適した、あるいは、彼らが出来る仕事を 作っていく事が必要なのではと思いました。犬猫の飼育、終末期の犬猫の世話をする事により、彼ら自身へのセラピーにも繋がる期待が持てます。

お金で売り買いされる犬猫の命と殺処分の問題を解決する為に、またそれと同時にお年寄りが安心して犬猫を飼う事が出来、障害を持つ若者達が犬猫を飼育する事で社会で自立していける。そんな事業を起こしたいと思いました。

ここ3年近く構想を暖めている間に、世界中で活躍している獣医師たち、実際日本の動物愛護の現場に従事していた獣医師、動物愛護問題に長けている弁護士、犬猫のための環境作りのスペシャリストの建築家、ペット業界の若手重鎮などの素晴らしいスキルを持った仲間たちが集まって来てくれ、昨年には日本トラウムハイム協会を立ち上げる事が出来ました。

この「トラウムハイム」というのはドイツ語で「夢の家 」という意味で、人間にとっても、動物にとっても、夢の家を作りたいという私たちの目標から名ずけました。

2017年3月末には日本トラウムハイム協会立ち上げシンポジウムを開く予定です。

壮大な事業構想のため、実現には時間がかかるかもしれませんが、一歩一歩進んでいきたいと思っています。

私たちの目標に賛同いただける方はどんな形でも構いません、ご協力大歓迎です。

宜しくお願いいたします。

  代表理事 クレス聖美

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